芸人辞めようかな…
芸人やっていればそういう考えになることは誰しも経験があります。
かつての僕もそのような考えがよぎり、結果的に芸人を辞めたうちのひとりです。
そこにはいろんな葛藤がありますが、その要因のひとつに辞めた後やっていけるのかどうかという不安がありますよね。
倉田
って当時の僕は自分自身に対して思ってました。
今回の記事では約3年間弱小事務所に所属してた元芸人の僕が辞めてわかった
”その後の仕事”と”新しい生き方”についてお伝えさせて頂きます。
まさに今、芸人を辞めようかと悩んでいる現役の方や、辞めてはみたけど何かがくすぶっている方に向けた内容になっているので、よかったらご覧ください。
芸人辞めた後って就職先あるの?
芸人は辞めようと思えば即日辞めることが出来ます。むしろ辞めたほうが幸せです。
理由は芸人というものは続けていても売れない限りは食えないし、売れるというのは予想以上に困難な業だからです。
そんな食えない職業を何故続けるのか?
これは人によって考えはあると思います。
ただ、根本にあるのはお笑いが「好き」だからやってきたところがあるはずです。
- ネタ作りが好き
- 平場での空気感が好き
- 単純にステージで笑いを取ることが好き
ほとんどの芸人はこの「好き」だけで目に見えない飯を食っています。ずっと食い続けています。
しかし、それがずっと続くのはごく一部。
多くの芸人はなんらかの現実的な問題に直面し「辞める」という決断をしなければならないときが来ます。
その時にこう思うんです
辞めた後どうしよう…
って。
日本の社会ではストレートに大学まで進んだ場合、卒業時の年齢は22歳。
大学の進学率は2000年代から50%を超えるようになってきたので、23歳になると多くの人が社会人になっている計算になります。
さらに、30歳ともなれば入社7年目です。
ある程度のビジネスマナーや、会社でうまく生きて行くコツを掴むようになり。
転職する人、手に職をつけて独立する人、出世をして家庭をもつ人が出てきます。
そんな中、お笑いとアルバイトしかしていない社会的底辺に位置する人種を受け入れてくれる就職先なんてあるのでしょうか?
もし早いうちにに芸人を辞めていれば第二新卒などの枠もあるし、単純に”若い”という理由だけでいくらでも仕事が見つかるかもしれません。
しかし長いことお笑いの世界にいる芸人の場合、いざ働こうと思っても年齢の壁で再就職が難しくなってきがちです。
それが直接的な理由なのかはわかりませんが、辞めるタイミングを失っている芸歴10年以上のベテラン芸人も僕はたくさん見てきました。
しかし、僕は辞めてみてわかったことがあります。
それは、
実際はおっさんになっても就職先なんていくらでもあるとうことに。
厳密には選ばなければいくらでも就職先は見つかるということ。
たとえば、芸人辞めて大手商社やメガバンクに入社するのは極めて困難です。
恐らく芸人として売れるのと同等に難しいでしょうし、そこまでの能力があれば芸人として大成してもおかしくありません。
そうではなく、一般の民間企業であれば現在どんな状況にいようがその環境で新しい人生を歩むことが可能だということです。
僕の場合は夜間の専門学校に2年通って普通にCG制作会社に就職しました。
10年以上やっている知り合いの芸人の場合、逆にその継続が実績になって大手出版会社の編集として働いている人もいます。
または、当時からアルバイトでやっていた清掃業で独立して会社を起こす人間もいれば、40歳超えてからバスの添乗員として働きだしたという人もいました。
このように辞めた後も道はいくらでもあるので、第2の人生を歩むことにそんなに不安に思うことはありません。
仕事すれば給料が発生する
さて、仕事はあっても社会に馴染めるのかはまた別の話です。
ですが大抵の人はその環境に慣れます。
それと、会社で働いて思うのは
仕事をすると給料がもらえるんですよね。
倉田
これは芸人やってきたことで感覚が麻痺してる部分があって、前述のとおり食えない職業をしてきた分、仕事に対してちゃんと対価が支払われることが最初の頃は素晴らしいことと感じるんです。
倉田
しかし、これも慣れます。
世の中の多くの人は仕事をして給料をもらって生活しているわけだし、職場の人間も同じタイミングで給料をもらう環境にいますよね。
だからこれを何ヶ月も繰り返していくうちに当初の感動も薄れてくるんです。
すると次にどのような感情が生まれるか?
芸人の世界をきっぱり諦めた人間ならいいんですが、僕のように少しでも未練が残ったまま社会に溶け込んだ元芸人の場合こう思うんです。
このままの人生でいいのか?
と。
一度でもそっちの世界を知った人間は、どこかでくすぶっている部分があるんです。
- とにかく自分を発信したい
- 世間に何かをアウトプットしたい
- おもしろいこと言いたい
そう思うようになった時に今の仕事に少しの息苦しさを感じるわけです。
芸人の新しい生き方
僕は芸人辞めて会社員として働いていましたが自分を発信したい欲が高まった結果、
一度だけフリーライブに元相方とコンビで出場しました。
そのときに思ったのは
この仕事お金にならないけどやっぱりおもしろいなと。
それからというものの、自己発信欲が強まっていくわけですが、いまさら芸人をやっても芸で食えるとは思えません。
でもこのまま会社員生活を続けていても自分らしい生き方は出来ないということも、薄々気づいていました。
そんな悩みを抱えながら、これからのことを模索した結果、
ブログや動画を使って情報発信をしながら食っていくという道を見つけました。
「え、そんなんで食っていけんの?」と思う人もいるはずです。僕も当初そう思ってたので。
でも、どうにかなるのが現代の働き方です。
どういうことかというと、
今書いているブログもそうだし、YouTube配信もそうです。それらの発信から収入を得て自分のやりたいことをやっています。
広告収入や物販、メルマガや独自コンテンツ開発等、もう時代が時代なので就職という選択をしなくてもやり方次第で、お金って稼げるんですよね。
僕も最初は手探りでしたが、一つひとつ実践していったらうまく行った感じです。
それからというもの僕の望むライフスタイルは、ビジネスをしならが芸人みたいな笑いと、誰にも束縛されないゆるい環境を作り、適当なタイミングでライブに出て漫才をする。これになりました。
ただ、元相方が付き合ってくれればなんですけど笑
おもしろいことをやりたいなら芸人だけに絞る必要はない
僕がこのブログで伝えたいのは、結局芸人を辞めた後でも形を変えて笑いと向き合い表現することは可能だということです。
芸人を辞める辞めないは本人の決断だけど、もしそれが「芸人じゃ食えないから辞める」という理由であるなら、
芸人の定義を改めて考えなおしてもいいんじゃないかと思うんですよ。
昔と今ではステージでお客さんを笑わせるだけが芸人の全てではありません。
インターネットでも「おもしろい」を発信できる世の中になりました。
YouTuberの水溜りボンドさんは、毎月一本の本気のネタをお客さんにみてもらうよりも、普段の何気ない自分たちの日常をネットで配信して見てもらったほうがいいと判断したそうです。
その結果、普通に劇場で芸人するよりもバカみたいに売れました。
なので僕は「芸人はライブして生活費はアルバイトで稼いでそれ以外の時間を使ってネタづくりをする」という常識はぶち壊していったほうがいいと思っています。
正直、時代に合っていません。
もちろんネタを考えて舞台でライブをすることは最高のエンターテインメントだと思っています。
しかし本業で食っていきたいのであれば、アルバイトとかしてないで、
本業とネットを組み合わせて集客してマネタイズさせることにそのエネルギーを使えば、自ずと自分の人生で食っていけるようになってきます。
だから芸人やめて就職するのもいいんですが、少しでも未練があるなら辞めるのではなくて、芸人という枠にこだわらないほうが良いと思っています。
仕事を変えるんじゃなくて生き方を変えることに全力になればいいじゃん!と。
それはネット環境とパソコンさえあれば誰でも出来ます。誰でも自己発信ができて、それで収入も得られるようになります。
芸人辞めてモヤモヤする生活を送るくらいなら、もっとワクワクするような新しいシゴトをしたほうが芸人らしいなと元芸人が思った次第です。


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